シャモニー II
2015/07/31-08/15
旅程寸描

昨年初めて訪れて、山ノボラーにとっての天国のような場所だと感激したシャモニー。前回はガイドを頼みましたが、今回は山友・現場監督氏との2人旅です。期間はたっぷり2週間をとり、宿もシャモニー市内のど真ん中に現場監督氏がとってくれて、おまけに交通機関の手配まで現場監督氏がやってくれるという至れり尽くせり。これで成果があがらなかったらバチが当たるというものですが、世の中やはりそう単純ではありません。
現場監督氏は謎の左膝痛に3月から悩まされて歩行も難しくなり、一時はクライミング引退か?という瀬戸際まで追い込まれた状態でしたし、私の方も1月から4月まで両足の親指付け根に強い違和感があってクライミングシューズが履けない状態が続き、その結果2人とも明らかなトレーニング不足のまま旅の出発を迎えることになりました。それでも一応、メインの目標をモン・ブランとし、ミディから三山縦走してデ・ニーグルへワンデイで下るスピード登攀を計画していたのですが、今年の夏のシャモニーは連日の猛暑に見舞われており、7月中旬にグーテ小屋からのルートのグラン・クーロワールで融雪に伴う落石事故があったために、こちらのルートは閉鎖されてしまいました。また、モン・モディの急斜面も雪の状態が悪いとの情報に接し、モン・ブラン登頂は早々に断念することになりました。
とはいえ、シャモニーの魅力はモン・ブランだけではないのであらかじめリストアップしてあったルートのいくつかに足を伸ばしたのですが、ミディ - プラン縦走でまさかの着の身着のままビバークと私の足の親指の突き指というアクシデントに遭遇し、ツール・ロンドでもルートファインディングの難しさと体力の不足を実感。シャモニーの山は甘くありません。
それでも、岩と雪、乾いたマルチピッチ、ゲレンデクライミングにハイキングも楽しむことができて、やはりシャモニーは天国だという感想は変わることがありませんでした。2週間にわたりつきあってくれた現場監督氏には感謝あるのみです。
そしてできることなら、来年の夏もまたここに帰ってきたいと早くも願っているところです。
行程表
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日程 | 行程 |
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2015/07/31-08/01 | 成田からイスタンブール経由、ジュネーヴへ。さらに乗合バスでシャモニーへ。 |
02 | エギュイユ・ド・ラ・グリエール「Modern Time」 |
03 | プチ・ヴェルト〔敗退〕 |
04 | ブレヴァン「La Somone」 |
05 | ミディ - プラン縦走 |
06 | |
07 | 休養日 |
08 | ガイアンの岩場 |
09 | 休養日 |
10 | バルム峠 |
11 | ツール・ロンド南東稜 |
12 | ジェアン氷河〜ヴァレ・ブランシュ横断 / コスミク稜 |
13 | ガイアンの岩場 |
14-15 | ジュネーヴからイスタンブール経由、成田へ。 |