シャモニー III
2016/06/23-07/04
旅程寸描
一昨年と昨年に引き続いて、今年も夏はシャモニーへ。昨年の相方である現場監督氏は7月から8月にかけて南米の山に登りに行くということなので、今年の相方は冬にアイスクライミングで何度か一緒に登っているセキネくんとしました。彼は身長188cm、年齢30歳、クライミングへのモチベーションが素晴らしく高い若者です。海外登山は初めてというなので、言ってみればアルプス・クライミングを私が指南するようなものですが、クライミング能力はセキネくんの方がはるかに高いので、意欲的なルートの奮闘的なピッチは彼にリードしてもらおう!という下心もありました。ただし、彼の仕事(スポーツ用品店勤務)は7月から8月にかけてが掻き入れどきで休みをとることができないので、シャモニーの登山シーズンとしてはやや早めの6月23日に出発し、現地で4日登ったところで長い休みをとれないセキネくんと別れ、続く4日間の内の2日をガイド登山とする計画としました。
この日程は、結果的には幸運を招くことになりました。
我々の前の週に山仲間のさとし&よっこ夫妻がシャモニーに1週間滞在したものの、下界でも雪が降るほどの天候不順が続き、かろうじてエギュイ・デュ・ミディのコスミク稜を完登したのとイタリアのグラン・パラディーゾ(4061m)を途中まで登れただけで終わり、我々に対して「異常気象で寒い!防寒対策は万全に」という申し送りをしてくれていたのですが、蓋を開けてみれば前半の4日間は3本登れ、後半の4日間でも2本のガイドクライミングと1本のハイキングができて申し分のない休暇となったのでした。
実は、今年もしつこくモン・ブランをコスミク小屋から登る計画を組み込んでいたのですが、そちらは雪の状態が悪くて取り付くこともできませんでした。しかし、モン・ブランに2日を費やすことがなかったおかげで多彩な楽しみ方ができたのですから結果オーライです。この感覚はセキネくんも同じだったようで、特に4日目のコスミク・バットレスの登攀は、彼曰く俺のやりたかったのはこれだ!と思える様な素晴らしいクライミング
であったとのこと。そう言ってもらえて、案内した甲斐がありました。
行程表
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日付 | 行程 |
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2016/06/23 | 成田からミュンヘン経由、ジュネーヴへ。さらに乗合バスでシャモニーへ。 |
2016/06/24 | ブレヴァン「フリゾン・ロッシュ」。 |
2016/06/25 | ブレヴァン「Crakoukass」〔敗退〕。 |
2016/06/26 | プチ・ヴェルト。 |
2016/06/27 | コスミク・バットレス「レビュファ・ルート」。 |
2016/06/28 | 休養日。 |
2016/06/29 | エギュイ・デュ・ミディ南壁「レビュファ・ルート」。 |
2016/06/30 | バルム峠。 |
2016/07/01 | エギュイ・ド・ラ・グリエール「シャペル・ド・ラ・グリエール」。 |
2016/07/02 | 休養日。 |
2016/07/03-04 | シャモニーからジュネーヴへ。ジュネーヴからフランクフルト経由、成田へ。 |