塾長の渡航記録

塾長の渡航記録

私=juqchoの海外旅行の記録集。遺跡の旅と山の旅、それに諸々の物見遊山。

バルム峠

2016/06/30

今日はいわば休養日ですが、せっかくの好天なのに何もしないわけにもいかないので、バルム峠までハイキングに行くことにしました。

バルム峠は、フランスとスイスとの国境をなす稜線上の鞍部。昨年も足を運んでいますがそのときは峠の上でガスに巻かれたので、もう一度その場に立ってスイス側の景色を眺めようというのがこの日のコンセプトです。

着いてみるとテレキャビンが動いておらず、またしても営業休止日か?と憮然となりかけましたが、単に着いたのが早過ぎただけ。9時になったら営業を開始しました。

テレキャビンとリフトを乗り継いでから水平な山道をしばし歩けば、そこはもうバルム峠です。

昨年来たときは小屋の窓や扉が開いていましたが、今日はこのように赤い覆いで塞がれていて、営業していない様子です。その代わり、黄色や紫の花々が穏やかに迎えてくれました。

シャモニーの谷の方向は雲が低くかかっており、時折その雲が押し寄せてきて視界を遮りましたが、しばらく佇んでいると雲は高さを取り戻し、眺めが回復しました。

そしてこちらがスイス側(トゥリアン)の斜面。まだ雪田が残っていますが、向こうの山に向かってトレイルが続いているのがはっきり見えました。緑の斜面を横切るトレイルを見ると強く心惹かれてしまうのは、私の本質がクライマーではなくハイカーだからだと思います。

峠からのぐるりの眺め。根性を出してブレヴァンまで歩いてもいいのですが、今は斜面を走る道の途中を雪が何度も寸断しているでしょうから自粛することにしました。

ハイカーらしく峠周辺の花を愛でながら時間を過ごしましたが、その間に峠を訪れているハイカーの大半は日本人である様子です。

峠でのんびり時間を過ごした後、元来た道を戻ります。

昨年はシャラミヨンまで歩いて下りましたが、今回はそれもなし。リフトで楽チンに下れるのはうれしいことです。

左手には雲間にドリュ。そして真ん中の鞍部のようになっているところには、グラン・キャピュサンの左奥にツール・ロンドが見えていました。

この日は久しぶりに中華料理を食べて、夕方にはガイドオフィスに顔を出しました。ロメインが調べてくれたところでは、やはりパピヨン稜は下降に難があるため、明日はエギュイ・ルージュのクラシックである「シャペル・ド・ラ・グリエール」にしたいとのことでした。まあ仕方ない、パピヨン稜にはいずれ自力で行くことにしよう。

▲この日の行程。