休養日
2022/08/10
昨日までで長かったクライミングトリップはほぼ終了し、もともと予備日としていた今日は終日レスト。さすがに疲労がたまり、また特に背中の筋肉が悲鳴を上げている状態です。
そんなわけでこの日は、散歩がわりにシャモニー駅の裏手にある墓地に足を運ぶことにしました。ここには2015年にも足を運んでいますが、そのときと同様にこの墓地は明るく、静かで、厳かな雰囲気を保っていました。
入り口近くにかたまっているエドワード・ウィンパー、モーリス・エルゾーグ、リオネル・テレイの墓は壮観ですが、私のお目当ては右手奥にひっそりと佇むガストン・レビュファの墓です。
慎ましやかな花が咲き、墓石に固定されているピッケルにその蔓が柔らかく巻き付いている様子がとてもすてき。彼の著書である『モン・ブラン山群―特選100コース』は私のバイブルのようなものですが、そこに掲載されているような雄大な山行を今回は成し遂げられなかったことが今回の旅の心残りです。
それにしてもこの墓地からの眺めはすばらしい。左端のブレヴァンから右端のバルム峠まで、まさに一望です。
モンタンヴェールに向かう列車も、いつの間にか復旧していました。
おなじみ「金龍」でシャモニー最後の晩餐をいただき、ホテルに戻って帰国に向けたパッキングに取り掛かりましたが、一度も使うことがなかったピッケルやアイゼン、ブーツに恨めしげな目で見上げられてしまいました。