BC滞在(2)

2024/10/26

レスト2日目。今日も体力の回復に励むことにしています。

この日まずうれしかったのは、優斗がサミット・ローテーションでの食事用に和の食材を確保してくれたことです。正直に言うと高度順応のためのC1ステイでは夜出されたパスタも朝出されたヌードルもまるで口に合わなかったのですが、これなら大丈夫(なはず)。またそのC1ステイからの帰路で高所用登山靴(左足)のBOAシステムのダイアルを岩にぶつけて破損していたのですが、靴の脱ぎ履きには支障がなく、このダイアルが担当する甲のフィット感も問題がないことを確認できて一安心。もしもここでこの登山靴が使えない事態になっていたら、本番ではBCスタッフの誰かから靴を借りなければならなくなるところでした。

シャワーを使うことができたのもこの日のうれしいイベントでした。シャワーと言ってもバケツにお湯を汲んで専用テント内に置き、地面に敷いたマットの上で大きめの水差しを使ってかぶるだけですが、これでまったく不満はありません。頭や身体(特に清潔にしたい部分)を素早く洗ったらただちに乾いたタオルで全身を拭き、風邪を引かないように寒冷地用のアンダーウェア上下を着込みBC用ダウンを重ね着して、至福のシャワータイムは終了です。

なお、湯を浴びる前に優斗と相談してセレクトしたサミット・ローテーション用の衣類は、手持ちのアンダーウェアの中で最も厚いものをベースレイヤーとし、上半身はその上にC2〜C3まではトレッキング時と同等の比較的薄いミッドレイヤーとソフトシェル、アタック時はベースレイヤーの上にフリースを着てその上に高所用ダウンスーツの三層とし、下半身はフリースなしの二層というシンプルなものとなりました(詳しくは〔こちら〕)。ここで「C2〜C3」と曖昧な表現になっているのは、この時点で初日(明日)の泊まり場がC1になることは確定しているものの、その翌日の泊まり場がC2になるかC3になるか、はたまたC3の手間にあるマッシュルーム・リッジに1張りだけ設営されたテントになるかが確定していなかったからです。と言うのも、特にC2は張れるテントの数が限られているため、BCに滞在している各パーティーの間で自分たちの残り日程と天候とを睨みながらの難しい調整が必要になるからですが、そうした政治的な駆け引き(?)はHG社に任せて、私は自分のできることをするだけです。

控えめな量のスパゲッティ(私には適量)の昼食を終えたら、暖かいダイニングテントの中で飲み放題のライチジュースを飲みながらひたすら読書。Kindle端末にダウンロードしてあった書物3冊を、この日ついに読み終えてしまいました。

いくらレストとは言えまったく身体を動かさないのもよくないだろうと、読書の後はBCの周辺に広がる穏やかな起伏の中をぐるぐると散歩しました。いつものように午後のガスに包まれた周囲の景色はどこか荒涼としていますが、矮化した灌木と秋枯れ色の草、岩がちのうねうねしたこの地形にはなぜか癒されるものがあり、多少の息苦しさを覚えながらも1時間ほど歩き回って心身がリフレッシュする感覚を得ることができました。

We do what we can, when we can. We can only hope it's enough. (Usami Fuji)

果たして自分は、できることを全て行えただろうか……と夕日を見ながら自問していたこの頃、優斗はキッチンテントの中でBCスタッフたちに激辛唐辛子を齧らされて悶絶していた模様

この日の夕食は優しい味の親子丼で、私には珍しくおかわりをしました。そこには、BCに上がってきてから食が進まなくなっていた私への心遣いが反映されていたのかもしれません。ニマさん、ありがとう。

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