休養日

2023/06/26

ガイド登攀の1週間は昨日で終わり、今日は完全レストの日です。

相方のセキネくんは試験直前対策のようにミディ展望台での高度順化に出掛け、私は快晴の空の下に聳えるモン・ブランをホテルの窓から時折見上げながら、夕方まで部屋にこもって写真の整理に時間を費やしました。

19時からはテオが予約してくれた「Casa Valerio」で彼と共に最後の晩餐、そしてガイド料金の支払い。おや、そういえばここは7年前にセキネくんと一緒に来たことがあるお店では?そのときは味よりも接客してくれたお姉さんのセクシーさにやられたのですが、今回はそうした煩悩とは無縁で、サーモン主体のゴージャスな(しかし相変わらず大きな)ピザに軽やかな味わいのピノ・グリージョ「Conte Brandolini d'Adda」を合わせ、いずれもすこぶるおいしくいただきました。

食後にリモンチェッロを飲みながらテオは、もしあなたが2カ月ヨーロッパにいるのだったらトライアンドエラーでグランド・ジョラスにアプローチしてみてもよかったが、1週間しか登攀期間がない中ではそれは無理だった。自分にとってはゲストの安全が最優先事項なので……という話を懇々としてくれましたが、その価値観は私も共有するものなのでOK。それにモンテ・ローザの3日間はとても充実したものでしたから、彼の仕事には十分満足しています。

店を出たところで、ここ数日とここ数年の彼のガイドに心からの礼を言い、互いに肩を抱き合ってテオと別れました。そしていよいよ今回の山旅の、そしてこれまで12回にわたったヨーロッパ・アルプスでの登山の締めくくりとなるモン・ブランへと気持ちを切り替えました。