バルム峠

2019/08/05

3日間のクライミング三昧で少々疲労が溜まったので、この日は当初の予定通りレスト。昨日の「オトーズ・ルート」で打って熱を持っている膝を冷やそうと薬屋さんに行って湿布薬を探しましたが、パッケージに書かれているのはフランス語なのでいまひとつ要領がつかめません。そこで店員さんにかくかくしかじかと質問してみたところ、私が目をつけた貼るタイプの湿布薬は温湿布で、冷やすタイプは塗るものかスプレーしかないとのこと。それではと塗るタイプの薬をゲットしました。

しかし、休養日とは言ってもこの天気の良さではホテルでじっとしているのも面白くありません。そこで、これまで2度訪れているバルム峠へ向かうことにしました。

バスに乗ってまずはレ・プラで途中下車し、今回登れなかったドリュを定番の構図で見上げました。いつか必ず……と思いながらこの写真を日本で仕事中のセキネくんに送ったところ(←迷惑)、セキネくんから折り返し「仇は僕が打ちます!」とのリプライ。ちょっと待て、まだ私の方も捲土重来の機会が潰えたわけではないぞ。

30分後にやってきたバスに乗って、バルム峠への登り口となるル・トゥールへ。さらにゴンドラとリフトを乗り継いで峠を目指します。

リフトの終点から歩いて15分もかからないところにあるのがフランスとスイスの国境となるバルム峠で、これで3度目の訪問ですが、何度来てもこの穏やかな景色はすてきです。

スイス側の斜面を少し下ったところに腰を下ろし、持ってきたパンやりんご、飲み物を口にしながらぼんやりと時間を過ごしたら、元来た道筋を戻ります。往復で歩いた時間は30分強ですが、痛む膝を少しでも動かせてよかったと思いました。

夕方、今度は2016年に世話になったフランス人ガイドのロメインと合流しました。後半戦は彼と一緒に登ることにしており、その行き先の相談だったのですが、一応前回も検討の俎上に上がったエギュイ・デュ・ペイニュのパピヨン稜を第一候補としつつも、慎重居士のロメインにとっては天気予報がイマイチ(高所になるほど)との理由から、ブレヴァンの「フリゾン・ロッシュ」の左にある「Poém a Lou」を第二候補とすることになりました。