出発
2009/12/29
きんと冷えた空気の中、渋谷マークシティをリムジンバスで発って一路成田空港へ。いつも思うことですが、成田空港の出発ロビーのぽかんと大きな空間が、何か別世界に迷い込んだような感じがして私は好きです。
例によってバンコク経由なので航空会社はTG。フライトアテンダントさんの「サワディーカー」が懐かしい響きです。機内ではB級のちょっとシュールなエイリアン映画『第9地区』を上映していて、それをチラ見しながら基本的には爆睡しました。やがて到着したのは昔懐かしいドンムアン空港ではなく、2006年に開港したスワンナプーム国際空港です。広い、きれい、しかしトランジットがわかりにくい……と言いつつなんとかヤンゴン行きのゲート近くに辿り着いて搭乗便のボーディング開始を待ちましたが、周囲には同じ便に乗る日本人の団体が2組。どうやら一時はすっかり敬遠されていた感のあるミャンマーへの旅行者数も多少持ち直しているようです。よかったよかった。
スワンナプーム空港を飛び立ったときには夕焼けがきれいでしたが、さしものジェット機もお日様が西へ遠ざかる速度には勝てないのか、すっかり暗くなった頃にヤンゴン国際空港に到着しました。かつてのように外貨兌換券(FEC)を買わされることもなく、至極あっさりと外に出てみると、そこに待っていたのは小柄でぽっちゃり美人のガイド、マーマー(Mar Mar)さんでした。
マーマーさんの早口で一所懸命な日本語の挨拶を受けながら、車でParkroyal Hotelへ移動し、そこでチェックインかたがたマーマーさんが電話連絡をするとやってきたのはミャンマー国内での旅の手配をお願いしたImperial Amazing Green Travels & Toursのサイさんでした。彼とは以前の旅行のときにメールでやりとりをしたことはありますが、直接会うのは初めて。サイさんは日本に何年か住んでいたこともあるそうで、マーマーさん以上に流暢な日本語をしゃべります。その彼に旅行の手配料金を現金(USドル)で支払ったところで、サイさんは私にプレゼントとしてミャンマーの音楽家による竪琴演奏のCDを3枚もくれました(ありがとう!)。また当座のキャッシュとしてドルをチャットに両替する必要がありますが、これもホテルなどではレートが悪いからとわざわざチャット札を持って来てくれています。そこでとりあえず200USドルを両替しましたが、このときの実態レートは1USドル=1,000チャット。ということは、1,000チャット札が200枚!ですから、ご覧のとおり分厚い札束ができてしまいました。
マーマーさんとサイさんに私からもお土産の羊羹を渡して、明日以降の旅を楽しみにいったんお別れ。自室に落ち着いて荷を整理していると、電話がかかってきました。この時刻に誰だろう?と訝しみながら受話器をとると、耳元に響いてきた「もしもし」というハスキーボイスは懐かしいチョチョルィンさんの声でした。久しぶりに会話できることをお互いに喜び合いながら、今回の旅の行程について情報交換し、その結果、ヤンゴンでの最終日にリザーブしてあるデイユースのホテルでの待ち合わせを約束しました。これで、旅の全ての条件がFixできたことになります。