出発

2023/02/07

前回(2020年)は成田→仁川でしたが今回は前々回(2019年)と同じく羽田→金浦で、テイクオフも15時55分と遅いのでのんびり昼過ぎに自宅を出発しました。

空港というのは人の心をわくわくさせる所。クライミングギアが入った大型リュックサックを預け、出国手続を終えてゲートの前に着くと、すでに心の半分は旅の目的地に着いているような気になってきます。それにしても痛手なのは円安で、かつては両替手数料を含めても1円=10ウォンと考えて間違いなかったのですが、今回の両替レートは1円=8.8ウォンでした。

ほぼ定刻に飛び立った飛行機が水平飛行に移ると、すぐに夕食が配られました。このタイミングで食事をとるとソウルに着いてからは何も食べる必要がないので、前祝いのビールはここでいただくことにしました。明日から頑張ろう!と自分を鼓舞しながら一人で乾杯です。

3年ぶりのソウルはぼんやりした空気に包まれていましたが、機体は揺れることもなく静かに金浦空港に着陸しました。

韓国への入国に際してはK-ETA(電子旅行許可制)とQ-code(検疫情報事前入力システム)、さらにモバイル税関申告の手続を事前にすませておく必要がありますが、いずれもオンラインで簡単。それらの画面を見せてスムーズに入国できたところで前回と同様にリムジンバスに乗ろうと思っていたところ、どこからともなく近づいてきたおっちゃんが流暢な日本語でどこまで行くのか?と聞いてきました。そして曰く「東大門?今は東大門行きのバスはないよ、タクシーか地下鉄になる」。どうやらおっちゃんはタクシーの客引きのようですが、こちらが単独なので最初から諦めモードだった様子です。おっちゃんと別れて念のためバス停をぐるっと見て回りましたが、確かにこの日の宿となる東横イン東大門2のウェブサイトに書かれていた番号のバス便は運行されていない様子なので、地下鉄でソウル中心部を目指すことにしました。

空港の中から地下道に入りしばらく歩いたところに地下鉄の金浦空港駅がありましたが、ふと見ると改札口の手前には独島(竹島)のジオラマが置かれています。日本人も多く利用するであろう地下鉄駅の近くにこれ見よがしにこうした展示を行う強固な意思に半ば呆れ半ば感心しながら路線図を見ると、紫色で示された5号線が宿の最寄り駅である東大門歴史文化公園(DDP)駅に直結している模様。

改札の横にチケット販売機があって、韓英日中4カ国後でメニューが表示されるようになっており、タッチスクリーンで1回用交通カード→路線(5号線)→行き先駅(DDP)→枚数を選択すると料金が示されるので支払います。出てきたチケットはタッチ式のカードになっていて、目的地まで40分余り乗って改札を出たときに保証金を受け取れという表示が出たので券売機の横にある保証金払い戻し機の口にチケットを挿入したところ、保証金500ウォンが返ってきました。なるほど、旅行者目線で見るとこれは洗練されたシステムです。

地下通路を通って4番出口から地上に出ると、目の前がもはや定宿と化した感のある東横イン東大門2。チェックインして部屋に入り、翌日の出発のためにパッキングをし直したらただちに就寝しました。