塾長の渡航記録
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塾長の渡航記録

ロブチェBC〜HC

2018/04/21

いよいよ今日はHCへ上がる日です。昨夜は、バラサーブからもらった鼻腔拡張テープが絶大な効力を発揮して楽に呼吸できました。

まずは高所用の靴とシュラフをポーターさんに預けて身軽な状態で昨日登った肩を目指すことになりますが、ここで予想外のトラブル発生。ちえさんが「片方のコンタクトレンズを落とした!」と大慌てになり、バラサーブに支援要請を出したのでした。いやー、さすがにそれは自己責任じゃないの?添乗員ならともかく山岳ガイドの仕事じゃないでしょう、などとおそらくその場の誰もが思ったことでしょうが、バラサーブは苦笑いしながら忍耐強くちえさんの話を聞いて、何とかしようとしてくれました。結局そのウン万円(?)のコンタクトレンズは見つからず、ちえさんも諦めて出発することになったのですが、後日カトマンドゥに戻ってからこのときの話になり、ちえさんにとってはコンタクトレンズも大事な登山道具の一つであったという説明を聞いて、なるほどそうだったのかと思った次第です。

今日は3度目なので、フィックスロープの手前までは各自適当なスピードで。

あら、皆さんお速い……。気を取り直して、フィックスロープ帯を越えていきます。

今日も肩までの道のコンディションは上々。

肩に着いたらここまで履いてきたトレッキングシューズはデポし、高所靴にアイゼンを装着してここからの雪の斜面を登ることになりました。

驚いたのは茶色と黒の2匹の犬がいたことです。おそらく肩の向こう側のBCから上がってきたのでしょうが、大変人懐こく、なんかくれよとせがんできました。

ここから先も三々五々、HCを目指します。空は青く、風もなく、スノーハイクにはもってこいの気象条件です。

多くのメンバーが順調に高度を上げていく中、ひろみさん、ちえさん、いっしー、私は最後方集団を形成しました。

途中にはこうした岩場(体感IV級の数歩あり)も出てきます。ひろみさんに対しては引率の水生さんが上から指示して、またちえさんに対しては下からいっしーがサポートして、全員無事にここを越えることができました。

後は傾斜も緩んでひたすら足を前に出すだけになるのですが、実はひろみさんが絶不調。肩に上がる前のガラガラの斜面の段階から胃痛に悩まされていたらしく、ここにきて思うように高度を上げられない自分の身体に対する悔しさから半泣きになりながら、自分を叱咤激励しつつ登ってきます。がんばれ!HCまではあと少しだ。

最後に大きく左へ回り込む尾根の上から、クーンブ氷河の全景を見渡すことができました。屏風のようなヌプツェの向こうにはチラリとエベレストも顔を覗かせています。

あれがエベレスト、あの光るのがクーンブ氷河。

ついでに言えばあの黄色いテント村がエベレストBCです。

やっとこの日のゴールが見えてきました。雲がずいぶん降りてきていますが、ここまで来れば大丈夫。AG隊以外の隊のテントもちらほらみかけます。

AG隊のHCはテントを横一列に並べたもので、先発メンバーたちは既にそれぞれのテントに収まっており、私はバラサーブと水生さんのテントに同居することになりました。

HCから見上げた山頂方面は近いような遠いような、不思議な遠近感。明日はこの雪がつながったところを登っていくことになります。

夕食は質素に、粉末わかめスープとフリーズドライのわかめごはん。この高度ではまともな食事は作れないし、そもそも喉も通らないという経験則に基づく設定ですが、わかめ尽くしはさすがに少し悲しいものがありました。せめて五目ごはんか赤飯だったらよかったのですが……。

こちらは就寝前にテントの中から眺めた夕方の情景。ものぐさに寝転んだまま撮ったので視界が限られています。

一方こちらはひろみさん撮影。登っているときはあれだけへこたれていても、ここぞというときはシャッターチャンスを逃さない。さすがです。

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